大阪環状線野田駅 ずっと以前このあたりで、DD13だったか入替用の機関車が貨物を引いてのろのろと 高架の上に上がってくるのを電車の中から見た事があって、 あれはどこから来たのかと思った事がありました。 実はそれは近くの大阪中央卸売市場への引き込み線だった事を知り、その廃線跡を求めてやってきました。 (2012年3月4日・4月8日撮影) |
大阪環状線野田駅 前方は福島・大阪方面。環状線の外側にレールの無いスロープが残っています。 |
なぜか敷石はそのままになっていますが、スロープはこの先で終わり。これが引き込み線の分岐です。 中央市場から来た線路はこのまま環状線に合流することなく独立して大阪北ヤードへ向かっていました。 向こう側の通過線は現在、紀勢線からの「くろしお」や関空からの「はるか」専用ですが、 これがかつての貨物線のルートを引き継いで北ヤードをぬけて新大阪方面へのバイパスとなっています。 |
通過専用線を走る「はるか」と、その手前に少し下りこう配の白いコンクリートのスロープ。 この先(向かって右側)はだんだん地上に降りて行くはずですが、おそらく環状線の高架が拡張された ためか、はっきり分からなくなっています。 |
左側に並ぶ建物の裏側に廃線跡が続いているはず。並行する道路が不自然に盛り上がっている。 踏み切り跡か? |
盛り上がっている十字路のたもとにレールで作った柵が。 |
明らかな線路の匂い。この柵の向こう側に線路が走っていたはず。 |
ちょうどガレージのシャッターと青い金網がある部分が廃線跡です。 |
金網越しに野田駅方向を見ると、画面中央あたりにコンクリート製の構造物が地上に向けて降りてきています。 これが引き込み線の外側だとすると、廃止後にだいぶ現在の高架線が拡張された事になります。 |
反対側を見るとびっしりと家が立ち並んでいます。この2軒のお家は間違いなく廃線跡に建っています。 |
西九条方向を見る。左側の住宅が ほぼ廃線跡の土地に建っていると言う感じ。 |
ただし、一部の住宅と高架の間には若干の隙間が。おそらくこの隙間が廃線跡だと思われますが、 これでは狭すぎるので廃線跡の一部が高架橋か住宅になっているようです。 |
ここからは4月8日 上の画像の反対側、環状線の内側。先ほどの踏切跡のあった交差点の道路が 高架をくぐってきたところ。 この先で引き込み線が環状線の高架と交差してこちら側に出てきます。 野田駅は右方向になります。 |
高架橋の下に斜めに通路ができている。ここが交差の跡です。現在は駐車場。 |
交差したカーブの延長線上に、さらに続いている廃線跡の入口が見えます。 地図を見る |
ここからは想像したよりもきれいに整備された遊歩道になっていました。 |
ちゃんと名前が付けられています。出来ればこの遊歩道の由来も少し書いてほしかった。 |
遊歩道に少し入って振り返ってみる。このあたりはちょうど廃線跡らしい空き地になっています。 |
少し入ると廃線跡に沿って桜が植えられていて、ちょうどお花見シーズンで地元の人がたたずんでいます。 なかなか居心地の良い廃線跡になっているのです。 |
廃線跡と交わる狭い路地。路地の奥は静かな街並み。 |
さらに続く廃線跡。車が来ないから今はちょうどいい子供の遊び場。 |
環状線から離れるとほとんど正反対方向になるまでカーブして行く廃線跡。 |
見えてきた終点の中央卸売市場。ドン詰まりの車が置いてある場所が市場の入口。 |
廃線跡はここで消えますが、引込み線は市場内へはいってさらに分岐していたようです。 |
市場の近くの古い街並み。このあたりは戦災に会っていないようで、昔のたたずまいが残っています。 |
市場周辺には寿司屋さんとか、うなぎ屋さん、その他、市場の近くならではの業種が散見されます。 |
野田駅への帰り道。 |
表通りに出るまでは、このように古い街並みが多く、平成の大阪市内と言う事を忘れてしまいます。 |
環状線の高架下に帰ってきました。ここへ来ると現代に引き戻されます。 |
再び電車の行きかう野田駅ホームへ。かつての大阪中央卸売市場引き込み線跡は、 今は静かな野田の町の中に自然と溶け込んで、地元の人々の憩いの場となっておりました。 |
怪しい風景コレ何?へ戻る 前に戻る 次へ進む セピア色の線路目次へ |
Copyright(C)2008〜 Mahoroba, All Rights Reserved |