録音機材について


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モノラル時代

鉄道サウンド(1)に公開している音は最初はすべてカセットテープに録音していたものです。モノラルの音は小さなテープレコーダーで収録したもので、今となってはメーカー・形式などさっぱり分かりません。重さは1キロ程度で別マイクが付いていました。ほんの一時期マイク内蔵式の会議用のテレコを使用したことがあります。これは全く不便で録音中に内部でテープが回転する音が入るのですぐにやめました。

ステレオ(カセットデンスケ)

昭和49年からは SONY カセットデンスケ TC2850SD を使用。マイクは付属で付いてきたと思う大きなマイクです。形式は文字が擦り切れてしまって「ECTRET C・・・ECM99・・・・」という文字がかろうじて見えるだけです。音質はそれまでのチャチなテレコとは比べ物にならないほどリアルで、
「自分でこんないい音が録音できるなんて・・・」と信じられないくらい嬉しかったのをよく覚えています。

しかしデンスケの重さと大きさにはかなり苦労させられました。本体は7kg位あると思います。これを四角いカメラ
バッグに入れると、これがまたサイズがぴったりでした。
また、レコーダーの電池の消耗も半端でなく単1電池が一度に4本入ります。それが約2時間ほどの録音で
消耗しました。このため、駅前で電気屋さんを探しまくったことが何度もあります。

         


カメラバックの隅に穴を開けてマイクが固定できるようにしていました。
このためにバッグが弱くなってしまいました。
上の右端が通常録音するときのスタイル。マイクを手に持つ事もあります
下の左のふたが閉まった状態は混みあっている車内やホームで録音するときのスタイル。
こうすると歩きながら録音も出来ましたが、音質や感度など途中の録音状態は全然チェックできませんので後で地団駄踏むこともしばしばでした。

しかしこの機材はトラブルがなくて使いやすかったです。唯一大失敗したのは北海道の遠軽でマイクを差し込み
忘れたままD51の素晴らしい音を録音したことぐらいです。当然何も録音されていませんでした。
このデンスケは長い間カメラバッグに眠ったままでしたので残念ながら現在は動きません。

録再MDプレーヤー

現在の使用機材は録再MDプレーヤー SHARP MD MT 86-S (?) (これも擦り切れています。)
マイクはタイピンタイプの audio-technica AT9860
MDになるとカセットデンスケと比べると音の深みが乏しいのが不満ですが、小さくて軽いので
本当に楽に録音できるようになりました。しかしまた、小さいことが原因で思わぬ失敗をしたこともあります。
まあ、欲を言えばきりがないということです。

    

機材が小さいので録音中はたいていMDプレーヤーを手に持っています。マイクはカバンのポケットに付けますのでプレーヤーをかばんの中に入れたままやると、操作をするときにその音が入ったり、本体が出す変な音が一緒に録音されてしまいます。マイクとMDプレーヤーは必ず離しています。
カバンは、ほとんどマイク装着用に持っているだけで、中はほとんどカラ。それで要らん土産を買ってしまうことが
増えました。


                            新マイク登場

2006年夏ごろから、レコーダーは録再MDプレーヤーのままでマイクだけ新しいものを使いだしました。
RODE NT-4と言う長くて重いマイクで、これはかなり敏感なマイクです。
図体も重さもあって、手軽なタイピンマイクとは違って機動性がなく使い勝手は最悪ですが
音の違いは歴然たるものがありますので、いまではもっぱらこっちの方ばかり使うようになっています。

 

左は裸のままバッグから出した状態のNT4。バッグにつながっているヒモは落下防止用。
これをしないと、録音が終わってバッグを肩にかけて立ち上がった時にストンとマイクが抜け落ちるのです。
右はバッグに首だけ出して録音体勢の状態。グレーのスポンジは手製の風よけ。
録音時はレコーダーは手に持っています。マイクを突っ込んだバッグは座席に置いたまま触らない!
車内に三脚を立てる勇気がない私としてはこの体勢で、知らん顔をして録音するのが一番自然な音が録れます。
たまにマイクを手持ちする時はすぐにマイクが重くなってきますので、レコーダーを横に置いて両手で支えます。
その時はバッグは完全に無用の長物で、録音していることも周囲の人にバレバレです。
だから、車内がガラガラの時にしかこれはやりません。

鉄道サウンド(2)の紀勢本線のキハ48からは、このマイクで録っています。
この時はマイク手持ちで膝で支えて絶妙バレバレ状態での録音でした。紀州鉄道ページ内の録音もこのマイクです。
しかし今後は多分、全部このマイクで録音することになると思います。


                             新機種登場

2009年6月頃から、PCMレコーダーなるものを使うようになりました。オリンパスLS-10というものですが
マイクと2Gのフラッシュメモリが内蔵されていて、小型軽量にもかかわらず、われわれ老眼の古鉄にも操作しやすく
できていて、これはなかなかのものです。





  写真はオリンパスLS10
  RODE NT-4を繋いで録音する時の状態 







内蔵のマイクはかなりの音質で、小さいと言ってバカにできません。ただし本体だけでの録音になると、コンパクトすぎて
落ち着きが悪いというか、手持ちの録音には向きません。ちょっとした拍子に落としたりしそうです。
私が録音する時は、チャリン子で行くときを除いてはたいてい、RODE NT-4を外付けして録音します。
LS10は胸ポケットかバッグに入れて、NT-4を手持ちして録音します。
この機材は外部マイクを使用でき、高音質で保存できるところが魅力です。
保存した音はややこしい操作なしで、簡単に再生できます。

高性能・親切で私のような機械オンチにもしばらくすると使えるようになります。

このオリンパスLS10+RODE NT-4の組み合わせで録音したものは今のところ、嵐 電 のページの音と、
鉄道サウンド(2)の電気機関車 EF210のコンテナ列車ぐらいです。
せっかくいい機材に巡り合ったのに、録音したいものがない! という皮肉な昨今ですな〜

LS10の内蔵マイクを使用した録音は今のところ鉄道サウンドではゼロですが、テツから離れますが
こちらの音はLS10の内蔵マイクを使用しています。人の声のほか低音域もよく録音できます。



ちょっと脱線

座席の上にマイクを置いてしまうより、出来る限り窓に近づけて録った方がより鮮明な走行音が録れるんじゃないの?
とおっしゃる方も多いと思います。私もそのようにして録ったこともたくさんあります。
しかし最近は、車内での周囲の人たちの話し声も捨てがたくなってきて、ジョイントやエンジン音だけの走行音は
何か少し寂しい感じがするようになってきたのです。(これは齢のせいですかね?)
それに、座席にマイクを置いて、できれば窓をほんの5センチでもいいから開けて録音すると、車両の外側の音も
意外と入ってきます。そして特に気動車の場合は天井にエンジンのひびきが反響して、あまりガチガチでない、
ソフトでバランスのいい音を捕まえられるような気がします。ただし、最近は窓が開く車両が驚くほど少なくなりました。
仮に窓が開く車両であっても、空調が効いていると春や秋でも窓を開けると迷惑がられるので、難しい時代ですな〜

ふと冷静に考えると、つくづく変な趣味だなーと、思ったりします。

                     
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